肉離れは予防できる
今までの、スポーツ現場でトレーナーとして携わってきた中でも多いに肉離れについてお話したいと思います。まず、肉離れにはさまざまな原因があります。その中でも、コンディションが悪い時に起こりやすいと思いますが、実は、コンディションが良すぎても起こってしまいます。コンディションが悪い場合は、スポーツや運動の負荷に対して筋肉が耐え切れない状況下で起きてしまいます。スポーツや運動をしばらくしていなくて、久しぶりにするときなど起こりやすく、コンディションが良い場合は、動きや速さがいつも以上にでてしまいその負荷に筋肉が耐え切れずに起こってしまいます。このように、スポーツや運動をするときには、自分のコンディション(体の状態)を理解した上で始めて行きましょう。
多くの肉離れを見てきましたが、太ももの裏(ハムストリングス)>ふくらはぎ(腓腹筋・ヒラメ筋)>太ももの前(大腿四頭筋)のように私は、太ももの裏の肉離れを見るケースが多かったようです。
肉離れは、まずはスポーツや運動のできるカラダにしておくことが予防となり、また、定期的(習慣的)に行う方は、高い強度で運動やスポーツを行った後のはクールダウンや特に筋疲労におけるアフターケアを心がけることで予防に繋がります。
- コンディション(良い時・悪い時)
- ウォーミングアップの不足
- 柔軟性不足
- 筋力不足
- 筋疲労の蓄積状態など
1.スポーツや運動をする前には、ウォーミングアップをしっかり行いましょう。
2.スポーツや運動のできる体を作りましょう。
3.定期的にスポーツをする方はストレッチをして柔軟性は向上させましょう。
4.スポーツや運動後に筋疲労を溜めないようにクールダウンもしっかり行いましょう。
どのような動きが危険?
バックランからの切り返しやサイド、フロントステップからの切り返し動作時が危険です。またトップスピードの時も要注意です。
Ⅰ度(軽度)
患部の痛み(動きやジョギングで痛む)
Ⅱ(中程度)
患部の痛みと腫れ 内出血 歩行で痛む 伸ばすと痛む 患部をさすると痛い *内出血は、翌日ないし2~3日後に見られてきます。
Ⅲ度(重度)
患部の痛みと腫れ 内出血の範囲が広い 動かすと痛む 歩行が厳しい 足がつけない
応急処置は、基本的に安静、冷やす、圧迫、挙上のRICE処置です。
私が行っていた応急処置を紹介
●受傷直後(現場対応)
1.バンテージや弾性包帯で圧迫
2.アイスパップで冷却
3.足を心臓より高くする
4.安静
最近では、肉離れはアイシングの有用性がないのではないかという報告もあります。25年程度のスポーツ現場で経験から思うことは、確かに肉離れのアイシングは、劇的な有効性や予後や経過が良いかといわれると疑問に思う事もあります。但し、アイシングをしたから悪化するということではないので、受傷直後は基本的な応急処置がよいと思います。私が、よく活用していた方法をご紹介します。
●受傷日~1週間程度(宅ケア)
1.アイスマッサージ
氷を患部からその周囲に直接当てながらさする。皮膚が赤くなったら終了。(時間的に3~4分程度)次に、赤くなった皮膚が元の皮膚色に戻ったら再度アイスマッサージをする。(これを、3~4回繰り返す)*紙コップで氷を作って使うと便利。
2.バンテージや弾性包帯で圧迫する。
3.足を高くして安静にする。
ふくらはぎの肉離れ後にスポーツ復帰に役立つテーピング