足首を捻った。捻挫?

スポーツでよく起こる原因の足首を捻った

足首を捻った時にどうしますか?

足首を捻ったから捻挫ということだけを考えて対応・対処することは危険です。(捻った≠捻挫)

【捻った時に考えられる傷害】

  1. 足関節捻挫(①前距腓靭帯②踵腓靭帯③後距腓靭帯)*内反の場合
  2. 剥離骨折(骨が剥がれてしまう)
  3. 脛骨・腓骨の骨折
  4. 中足骨骨折(第5)
  5. リスフラン関節捻挫
  6. 腓骨筋腱脱臼

このようなケガの疑いがあるので注意しましょう。
(体験・経験談)
小学生のサッカー大会に救護班としてサポートしていた時のこと。お母さんが泣いてる子供さんを抱きかかえて慌てて救護ブースに来られました。
「ボールの上に乗って足首を捻りました。」ということでした。足首を捻ったということで、まだ、トレーナーとしても未熟であり、捻挫だろうと疑って足の状態を観察しました。ところが、痛みがある場所が靭帯を部位ではなく、違うところにありました。さらに確認していくと足の変形があることがわかり、骨折を疑いすぐに医療機関での処置が必要と判断して、すぐに医療機関を行くことを勧めました。診断結果は脛骨と腓骨の両方の骨折ですぐ手術の適応になりました。私はこのケースから、足を捻ったことだけで判断してはしてはいけないことを学びました。

足首を捻ったときの対応・対処法

  1. 足関節を見る(変形していないかどうか?両側みること。変形がある場合には骨折を疑う。)
  2. 動くかどうかを見る
  3. 痛みのあるところを確認する。
  4. 立つことができる・歩くことができるかどうか確認する。

応急処置(RICE処置)

  1. REST(安静)必要であれば固定。
  2. ICE(冷却)氷嚢もしくはビニール袋に氷を入れて空気を抜いてアイスパップを作る。足関節を内側と外側から全体を覆うようにして冷やす。冷やす時間の目安は15分~20分程度(長くやりすぎると凍傷になるため注意。)感覚的時間の目安は、《最初に冷たい→冷たくて痛い→ジンジン・ピリピリ→痛みを感じない、感覚がない》まで行いましょう。受傷直後~3日程度まで、冷却と圧迫は交互に繰り返すとよいでしょう。
  3. COMPRESSION(圧迫)バンテージや弾性包帯、テーピングで持続的圧迫をする。応急処置で圧迫することは、腫れを最小限に抑えるためにも最も重要です。
  4. ELEVATION(挙上)足関節を心臓より高く保ちこと。

足関節をに捻っただけと安易にとらえずに、医療機関での診療・検査をしましょう。早期発見、早期治療が大切です。

【足関節捻挫とは】

(原因)
1.足首を内反(内側)に捻った。→外側の靭帯を損傷
2.足首を外反(外側)に捻った。→内側の靭帯を損傷

(症状)
①痛み②腫れ③熱感④内出血⑤不安定性

(程度)
靭帯の損傷状態でⅠ度(軽度)Ⅱ度(中等度)Ⅲ度(重度)に分類されます。
Ⅲ度では、足~指先まで腫れて内出血してきます。手術の適応になるケースまたは固定期間が必要になります。
Ⅱ度では、内出血とくるぶし周囲に腫れがみられてきます。固定期間が3週程度で治療やリハビリを行い、復帰するためには4~6週間必要になります。
復帰のためには、早期治療とリハビリが大事になってきます。

 

応急処置で使える簡単固定法

(バンテージ・弾性包帯・テーピング)

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